大阪市は港区弁天1丁目の大阪市立市岡商業高校跡地の活用を検討している。敷地は民間事業者等へと売却される方針となっており、2025年大阪・関西万博やIR誘致による湾岸部全体の活性化の流れを受け、都市機能が集積する弁天町駅周辺のポテンシャルを活かせるような再開発を目指している。
位置図
大阪市立市岡商業高校は1919年に創立した市内2番目の市立商業学校で、2014年3月に閉校した。場所はJR弁天町駅と直結する複合施設「大阪ベイタワー(旧ORC200)」の西側に位置する。総敷地面積は約20,000㎡(2ヘクタール)、用途地域は第1種住居地域で、建ぺい率80%、指定容積率300%となっている。
開発の経緯
大阪市は2014年11月に学校法人(4年制大学・大学院)の設置および校舎に津波避難ビルの機能を持たせることなどを条件とする競争入札(売却予定価格48億5240万円)を実施したが、開発に名乗りを上げる民間事業者は無かった。
その後、2022年に夢洲における2025年大阪・関西万博や将来的なIR開業を視野に入れた開発ニーズも探るため、学校法人以外の民間事業者(商業・不動産デベロッパー、インフラ企業など)を対象としたヒアリング調査を実施した。
2022年のヒアリング調査を受け、2023年3月に「令和5年度 大阪市港区弁天町駅周辺まちづくりビジョン策定支援等業務委託にかかる公募型プロポーザル」を実施。同年5月に中央復建コンサルタンツ株式会社を支援事業者に選定した。