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【奈良市】大和西大寺駅高架化・近鉄奈良線移設事業 2021年4月

奈良県、奈良市、近畿日本鉄道は平城宮跡周辺の渋滞対策として史跡公園内を通る近鉄奈良線の線路移設を盛り込んだ踏切改良計画を国土交通省に提出した。合意内容は近鉄奈良線の高架化、地下化を含めた移設計画で、総事業費は約2000億円、2041年度の着工、2060年度の完成を想定している。

計画概要

大和西大寺駅高架化・近鉄奈良線移設事業 全体計画図
大和西大寺駅高架化・近鉄奈良線移設事業 全体計画図

引用元:大和西大寺駅高架化・近鉄奈良線移設事業を記載した踏切道改良計画を策定しました

計画では大和西大寺駅および東西の線路を立体交差化、平城宮跡歴史公園を避けるように迂回し、朱雀門の南側を通る大宮通りに移設。全体で8つの踏切を無くすことを目的としている。近鉄奈良線のルートは現ルートでの地下化も検討されていたが、世界遺産でもある史跡公園内に地下構造物を新設することは事実上不可能に近かっただろうと思われる。

費用は高架化区間のうち大和西大寺駅寄りの一部で事業費の約7%を近畿日本鉄道が負担。残りの高架化区間は全て行政側が負担することで合意。地下化区間の費用分担については今後協議を行う。

現地の様子(2021年4月)

大和西大寺駅高架化・近鉄奈良線移設事業 2021年4月 01
朱雀大路と朱雀門
平城宮跡歴史公園の南側の玄関口となっている
大和西大寺駅高架化・近鉄奈良線移設事業 2021年4月 02
朱雀門の先にある朱雀門北踏切
奥に復元工事中の南門の建屋が見える
大和西大寺駅高架化・近鉄奈良線移設事業 2021年4月 03
朱雀門北踏切は開閉時間が制限されている
大和西大寺駅高架化・近鉄奈良線移設事業 2021年4月 04
朱雀門北踏切より東方向を撮影
この先に新大宮駅がある
大和西大寺駅高架化・近鉄奈良線移設事業 2021年4月 05
朱雀門の前を通過する近鉄車両
平城宮跡歴史公園を南北に分断している
大和西大寺駅高架化・近鉄奈良線移設事業 2021年4月 06
朱雀門の前を通過する近鉄車両
世界遺産の景観としては相応しくない状況
大和西大寺駅高架化・近鉄奈良線移設事業 2021年4月 07
大和西大寺駅東側 奈良線と橿原線の分岐点
将来的に高架区間とすることが想定されている
大和西大寺駅高架化・近鉄奈良線移設事業 2021年4月 08
大宮通りの様子
将来はこの地下を近鉄奈良線が通ることになる

地図

西端は西大寺宝ケ丘付近、北端は近鉄京都線の平城駅、東端はJR奈良線と交差する油阪交差点付近までが改良予定区間となる。地下区間化に伴い現在の新大宮駅は少し南側へ移設、また県では平城宮跡の南側に朱雀大路駅(仮称)、新大宮駅と近鉄奈良駅の間に油阪駅(仮称)の設置を計画している。

公式資料および関連サイトなど

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