都市環境開発は大阪市福島区福島3丁目にあったメリヤス会館(莫大小会館)の解体工事を進めている。現地では隣接する駐車場の閉鎖やガソリンスタンドの解体工事も同時に進行しており、それらの敷地を集約して一体開発が行われる可能性がある。労災保険関係成立票によると2023年10月末の解体工事完了を予定している。
メリヤス会館(莫大小会館)の概要
メリヤス会館(莫大小会館)は1929年(昭和4年)に建設された大阪輸出莫大小工業組合の事務所ビル。設計は柴島浄水場(大阪市水道記念館)や難波橋、生駒ビルヂングなどを手掛けた建築家の宗兵蔵(宗建築設計事務所)が担当した。1937年(昭和12年)に西側部分の2階と3階を増築、戦後にはさらに4階部分を増築している。大阪輸出莫大小工業組合の解散後はテナントビルとして貸し出され運用されていたが、老朽化と耐震性の問題により、2022年7月31日をもって閉館した。
メリヤスとは編み物(ニット)の古い呼び名で、伸縮性のあるメリヤス生地に由来する。漢字の莫大小は「大小を問わない」という意味の当て字。「目利安」とも書かれる。
位置図
再開発予定地はあみだ池筋の堂島大橋北詰交差点の東側一帯。西側に下福島公園、南側に堂島川を挟んで大阪府立国際会議場(グランキューブ大阪)やリーガロイヤルホテルがある。
敷地面積はメリヤス会館跡地(■)が約780㎡、ENEOSガソリンスタンド跡地(■)が約660㎡、タイムズ駐車場跡地(■)が約1,300㎡、スペース24駐車場跡地(■)が約200㎡で、合計約3,000㎡となる。開発予定地に含まれているかは不明だが、その他駐車場敷地(■)の約770㎡を含めると約3,800㎡となる。