大阪市福島区福島3丁目のメリヤス会館(莫大小会館)が老朽化と耐震性の問題により、2022年7月31日をもって閉館した。近隣の情報によると建物は解体される予定となっており、本稿執筆時点で跡地の利用方法は発表されていない。周辺には駐車場が多数存在することから、将来的に敷地を集約して一体開発が行われる可能性もある。
メリヤス会館(莫大小会館)の概要
メリヤス会館(莫大小会館)は1929年(昭和4年)に建設された大阪輸出莫大小工業組合の事務所ビル。設計は柴島浄水場(大阪市水道記念館)や難波橋、生駒ビルヂングなどを手掛けた建築家の宗兵蔵(宗建築設計事務所)が担当した。1937年(昭和12年)に西側部分の2階と3階を増築、戦後にはさらに4階部分を増築している。大阪輸出莫大小工業組合の解散後はテナントビルとして貸し出された。
名称の由来
メリヤスは編み物(ニット)の古い呼び名で、伸縮性のあるメリヤス生地に由来する。漢字の莫大小は「大小を問わない」という意味の当て字。「目利安」とも書かれる。
現地の様子(2022年12月)
地図
場所はあみだ池筋の堂島大橋北詰交差点付近。西側に下福島公園、南側に堂島川を挟んで大阪府立国際会議場(グランキューブ大阪)やリーガロイヤルホテルがある。