神戸市が三宮駅周辺の6ヶ所に分散している中・長距離バス乗降場を集約する新たな交通結節拠点を目指して整備を進めている雲井通5・6丁目再整備事業。開発区域を3期に分け、バスターミナル、商業施設、文化・芸術施設、業務施設、宿泊施設で構成されるツインタワーを建設する計画で、先行開発となるI期棟の規模は地上32階建て、高さ約164m、延床面積約98,900㎡、2022年度以降の着工を予定している。
完成イメージ図
引用元:
「雲井通5丁目地区再整備事業」事業協力者の優先交渉権者に選定【三菱地所他】
雲井通五丁目再開発株式会社
雲井通5丁目で開発されるI期地区の優先交渉事業者には、三菱地所・三菱倉庫・神鋼不動産・東畑建築事務所・再開発評価の5社からなる企業連合を選定。『「つなぐ」~神戸を世界とつなぐ、未来へつなぐ、次世代の都心創造プロジェクト~』というコンセプトによる、オフィス・ホテル・商業機能・観光機能・西日本最大級のバスターミナル・図書館等の公共施設を設置する提案内容となっている。
デザインは建築家の坂茂氏が手掛ける。2階はバスの待合空間を核とした賑わい拠点「ばす・まち空間」を配置。3階以上はバーティカルパサージュと名付けられた吹き抜け空間となり、賑わいを引き込む立体回遊空間を作り出す。ビル基壇部の屋上には庭園を設け、スカイライブラリーと呼ばれる図書館を設置する。
位置図
引用元︰
「雲井通5丁目地区再整備事業」事業協力者の優先交渉権者に選定【三菱地所他】
新たな中・長距離バスターミナルの整備に向けた雲井通5・6丁目再整備基本計画(案)について【神戸市】
雲井通5・6丁目の再整備は、開発区域を3つのブロックに分け、それぞれの地権者が中心となって協議を行いながら段階的に施行される。I期はサンパル、東横イン、中央区役所、勤労会館のある区画で、2021年度から2028年度頃にかけて権利の調整、既存施設解体工事、再開発工事を行う予定となっている。II期はサンシティ(ダイエー・三宮オーパ2)のある区画で、I期完成時期頃に事業着手を目指す。III期はコスモビル(神戸三宮東急REIホテル)のある区画で、将来需要をみながら具体化を検討するとしている。
フロア構成
神戸市による整備基本計画では、駐車場・バスターミナル機能・商業機能・文化芸術機能・緑化空間・中長期滞在機能・業務機能・宿泊機能を想定しており、三菱地所連合によるI期棟の提案内容も概ね基本計画に沿ったものとなっている。
現地の様子(2021年5月)
物件概要
名称 | 神戸三宮雲井通5丁目地区第一種市街地再開発事業 |
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所在地 | 兵庫県神戸市中央区雲井通5丁目 |
用途 | 商業施設・バスターミナル・公益施設・業務施設・宿泊施設 |
敷地面積 | 約8,230㎡ |
建築面積 | – |
延床面積 | 約98,900㎡ |
容積率対象面積 | – |
高さ | 約164m |
階数 | 地上32階・地下2階・塔屋1階 |
構造 | 鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造 |
建築主 | 雲井通5丁目再開発株式会社 |
設計者 | 大林組 |
施工 | 大林組 |
着工 | 2022年(令和4年)以降 |
竣工予定 | 2028年(令和10年)頃 ※事業施工期間 |
※II期棟の詳細は未定
地図
開発予定地は中央幹線の中央区役所前交差点北西側。JR、阪急、阪神、神戸市営地下鉄、神戸新交通などの駅が集中する三宮駅ターミナルのすぐ東側に位置する。